「そうだ!伊勢神宮に行こう」
名古屋に出張が入った時、そう思い立って「初★伊勢参り」して来ました。
式占遷宮とか、あとは女子大生が恋愛成就のために行くとかで
ここ数年何かと話題になってきた伊勢神宮。
私の場合、ほんと正直パワースポットとかほんと興味なかったんですが・・・
瞑想をしていて、その歴史について知ると、
日本古来の神道が生まれた土地ともいうべき
「伊勢神宮」はぜひ行ってみなければ、
そうしたら、瞑想の歴史と重なる部分を知ることになるだろう・・・という
理由から「行きたい!」と思っていました。
で、冒頭に書いたような経緯から、いよいよあの憧れの伊勢神宮に行けることになったのです。
まず、東京 → 名古屋 行き帰りを考えると1泊しなくちゃだから
伊勢神宮外宮近くのホテルに宿泊しました。
知ってましたか?
伊勢神宮は外宮 → 内宮の順番で回らなくてはいけないってこと。
なので外宮近くのホテルでよかったです。(そんなこともよくわからないで泊まる、私)
そして、何せ日本の代表的な観光スポットですから、すいている時間がいいなーと思ったので、
外宮近くのホテルを朝食なしで朝6時にチェックアウト。
朝日が眩しく、道にはほとんど人がいない中を歩いて・・・
6時20分くらいには外宮に到着。
そしていよいよ参拝です!
まず、火除橋ですよね。
ここで一礼をします。
そして、ちょっと江戸時代の「伊勢参り」に思いを馳せましたね。
江戸から何日もかけて歩いてきて、この橋をたくさんの人が通ったんだなー。
なんか、何日もかけて歩いてきたら、さぞやワクワクしただろうなーって。
当時の浮世絵。人多い!
↓ ↓
「いやー、ようやっとお伊勢さんだよ」
「とうとうおかげ参りできたよ」
とか言ってたんでしょうね!
そんな想像をして、私もワクワクしながら進みます。
外宮に一歩踏み入れた印象は・・・・
雰囲気的には私がよく行く「明治神宮」と似ているなーと。
でも、考えてみたらこの伊勢神宮が本家本元だったんだ。
そんなことを感じながら、じゃり道を進みます。
そして、最初のヤマ場である「外宮神楽殿」
「うーんいかにも、神宮ぽいところ」
お土産とかも売っていて、賑わっている感じ。
そして、いよいよ
内宮の天照大御神のお食事を司る御饌都神(みけつかみ)
が祀られている正宮へ。
(写真は撮れません)
それで、この正宮を初めて拝見したのですが。
見かけはちょうど、藁葺きの高床式倉庫ですね。
それのキレイ版って感じ。
とにかく見た目は、実にシンプル。
どちらかというと地味なくらいです。
通常は古今東西、歴史的観光スポットのメインの場所はどこでもとても盛大で華やか。
ところが日本神道は、なんともシンプルで、「質素」と感じてしまうくらい。
もちろん偶像なんかありません。
そこが本当に素晴らしいところなのです。
「何かあるのだけけれど、でも何もない」
そんなことを感じさせてしまうのが、日本ぽいなぁ。
「あの正宮の建物の中には、何があるのか?」
「多分何もなくて、でも神様がいると信じられているんだろうな。」
そんな風に考えながら、しばらく見ていました。
日本の「無だけれど有」という精神性を感じずにはられない。
何もないのに、それが贅沢さとか美しさを生み出す。
これは瞑想の精神そのものなんです。
もともと瞑想の起源の考え方は(インダス文明が発祥)
「陰陽論」であり、例えば「善⇄悪」「明⇄暗」「多⇄少」「白⇄黒」など二元論ではありません。
森羅万象、元は一緒っていう考え方なのです。
生も死も元は一緒。同じことだという考え方です。
「善悪」「明暗」「多少」どちらにも価値はあるし、価値はない。
「どちらでもいい」と。
そして、それは「無だけれど有」ということを意味しています。
そんな考え方、精神は実は日本に古来からずっとありますね。
だから、こんなふうに最高に神々しい場所が
最高にシンプルで何もない感じなのでしょう。
相対するもの同士が融合しているというか、同時にあるみたいな。
私はそんなふうに感じました。
禅も茶道も能も全部そうですよね。
「ああ、ほんと実際にこういう日本の原点みたいなものを見て、体感できてよかったー」って思いました。
↑ ↑
風の宮(ここは撮影可)どこもシンプルで美しいです。
そして、
今度は内宮へバスで移動します。
バスは10ー15分おきくらいに出ていて、20分とかそのくらいで行けます。
6:20から参拝を始めたので、外宮を終えて内宮へ行っても8時過ぎくらいでした。
まずはここも橋から・・・宇治橋です。
川があり、外宮よりちょっと規模が大きくなった感があります。
「なんか、三途の川って感じなのかな・・・」って勝手に思いましたが
三途の川は「仏教」です。(← 私以外の人はみんな知っていますね!?)
そして、こちらは神道
日本人てすごいですよね、全部一緒にしてしまって適当に使い分けますから。
初詣
節分
雛祭り
端午の節句
七五三
とかは神道の行事ですね
一方
お彼岸
お盆
とか
お葬式
なんかは当然仏教の行事です。
これに現在はクリスマスとかハロウィンとかごちゃごちゃになって・・・
でも、なんだかテキトーに楽しむ、我ら日本人。
面白いですよね。
外宮も内宮も緑の自然の中にあります。
本当に「神様は自然の中にいる」って感じがすごくあります。
神秘的な感じしますね。
「やっぱり朝イチにきてよかったー」って思いました。
もし、観光客で賑わっていたら、なかなか神秘的な感じはしないもんなぁ・・・
朝の光が一層神聖な雰囲気を高めます。
そして、いよいよ正宮へ・・・・
近づいて写真は撮れないのですが、あの奥の白い布がなんとも秘密めいていて・・・笑
神様がいる感じがすごくしましたね。
一番大切なものは見せてくれないんですよー。
で、ちょっと横に行くと中の様子もよく見えるので、見るのですが
建物が建っているだけ。
神様の形をしたものは「ない」
ここでも
「何かあるのだけけれど、でも何もない」
なんとも言えない場所でした。
以前、高野山の奥の院にも参拝したのですが、
今でも弘法大師空海が瞑想されている、と言われている
奥の院の雰囲気に近かったです。
そこに弘法大師を見ることはできないけど、確かにそこにいらっしゃる、という感じです。
ここでもしばらく横から見ていました。
・・・といっても、
不思議な白い光が見えた、とか
紫色の影が見えた、とか・・・・
なかったです。
おまけに霊感ゼロの私には何も・・・
でも、とっても清々しく心地よさはありました。
私は海外旅行が好きで海外でも有名な、特に宗教的なところはキリスト教の教会を中心に行ってきました。
仏教も特にアジアはとても華やかです。
金のお釈迦様とかいますもの。
あとはモスクとか。
でも、この日本の神様ほど究極のシンプルってないんじゃないでしょうか??
これが逆にインパクト強くするという感じでしょうか。
あとは、まさに八百万の神。
日本のそんな歴史的名所には見事な樹齢数百年の杉の木、楠などがあります。
↑
これは以前行った、戸隠神社の杉並木
まさに自然がパワースポットそのものである、っていう。
今回もそれはそれは見事な杉の木を見て感じました。
全体を振り返って、
「伊勢神宮素晴らしいのに、私は歴史を知らなすぎ!本当に勿体無いな」と思いました。
そんな中ふと内宮を出たらすぐある「おかげ横丁」に古事記の神話をわかりやすく映像で見せてくれる
「神話の館」があると知り、それを見てから帰ることにしました。
まず、ちょっと開館まで1時間ほどあったので、(まだ9時前だった)赤福で赤福かき氷を食べました。
(かき氷の下に赤福もちが入っています)
伊勢神宮で「朝マック」ならぬ、「朝かき氷」これも人生初。
そして、今後「朝かき氷」はない気がする・・・
朝6時にホテルを出て、何も食べていなかったので、ひときわ美味しい。
それから、神話の館へ行きました。
15分の映像の観客は私一人。
面白かったー。
「そっかー、人はみんな神様なんだー。そういうことかー。」と
古事記の展示を見て、古事記を買って帰りました。
おかげ横丁で写真を撮ったら、光が・・・アマテラス大神の光
全体を振り返っても、やはり瞑想の起源からある考え方と日本の神道は本当に重なるところがいっぱいありました。
そういう意味で、日本人は瞑想の精神性を自然と理解しやすいと思います。
また、
「何かあるのだけけれど、でも何もない」という他では味わえない体感ができたのは
伊勢神宮ならでは。
本当に、ユニークな文化や歴史だと思います。(私、知らなすぎだけど・・・)
私も今回の体験を生かして、日本人の持ち味を生かした瞑想体験を伝えていきたいたいものです。
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