もう、15年も前になりますが、
イギリスへスクールインターンとして
St.Philip Schoolという小学校に滞在しました。
(かなり年季の入った写真)
私立のキリスト教の小学校でした。
1年間いさせてもらって、
折り紙や習字、日本の歌を教えたり
担任の先生のアシスタントをしたり
と楽しい日々でした。
そんな中で日本の学校とイギリスの学校の
違いは確かにありましたね。
いいところ、悪いところ当然ありました。
一番印象的なことをひとことで言うと
イギリスの学校は
「自由で、いい加減」
日本の学校は
「管理的で、きちんとしている」
というところでしょうか。
これはそのまま
イギリスと日本の文化の違いとも言えます。
ではその
イギリスの小学校でたまげた思い出を紹介しまーす
*給食の前に手を洗わない。
→1年間洗ったところを見たことがなかったです。
日本では子供にしょっちゅう「手を洗いなさい」を
連呼しているので、本当に違うなーと思いました。
正直、それによってなんかの集団感染とか問題はなかったです。
*「誕生日だ」「○○の日だ」と言っては、しょっちゅう、
チョコレートを持ってきて食べている
→これはどうかと思いましたね。。。キットカット食べすぎ。
大人も、だからみんなデ○なんでしょうー。
本当アメリカみたいに肥満度が、病気レベルですもん。
それと日本では学校でお菓子を食べることが、
なんとなく「あってはならないこと」くらい
ダメなことになっています。
だから、逆に遠足とか嬉しかったりしますよね。
子供の健康を思うとチョコレートは学校では食べない方がいいと思う。
*体育の授業で先生が普段着のまま教えている
→私も小学校の教員をやっていた頃、いわゆる「口で教える体育」を
やっていました。そんな何から何まで、自分で実演できません。
しかし、イギリスの先生たちはそれに輪をかけていい加減。笑
着替えないで、何も実演せず、笛を吹いていましたー。
でも、日本ほどの種類はないですが、跳び箱とか、バスケット、
サッカーなんかも授業でやっていましたね。
*水泳の授業で準備運動をしないで、いきなりプールに飛び込む
→これも本当にたまげました!だいたいプールはない学校が多いので
隣の学校のプールに行きました。しかも、大きい子達だけです。
そして、水着に着替えたらいきなり「Redy GO!! レディー ゴー」と言って
次々にプールに飛び込んで泳ぎ出してた・・・
「えっ、準備運動とかは??」そんなことする間もなく・・・
・・・ありえん・・・
運動会はふざけた競技ばかり
→スプーンの上にジャガイモ乗せて走る
「スプーンレース」とか
片足をティッシュの箱に入れて走る
「シューズボックス」とか
頭の上に何かを乗せて走る競技とか
そんなのばかり。
応援団なし、行進なし、運動会の歌なし、ダンスもなし。
2時間くらいで終わります。
一応テキトーながらも、色別のチーム対抗になっていました。
それで、ぬいぐるみを持って応援するのがイギリス式の応援の流儀でした。
日本の運動会は1ヶ月みんなで練習を毎日します。今もそうです。
そして、大抵ダンス、団体競技、徒競走をします。
学校の一大行事ですね。
「こんなに練習やって意味あんの?」って教員の頃思っていましたが
どうなんでしょうね。運動会の練習の教育的意義。。ダンスとかは楽しいですが
行進の練習とか吹奏楽のパレードとか意味あんのかなー。
子供も先生もむちゃくちゃ忙しい、慌ただしいんですよね。。
修学旅行(フランスへ行った)の思い出
→一番上の学年は修学旅行はフランスへ行きます。。。というと
「すごーい」って感じですが、ドーバー海峡のトンネル使っていくと
フランスのノルマンディ地方へはだいたい半日くらいでいけます。
これに一緒に行ったのも、すごくいい思い出。
行き帰りのバスではいつでもお菓子を食べていい
→これもありえん!ずっとお菓子食べているからデ○になるんでしょうー。
呆れますね。。。日本の学校では時間外でお菓子食べたら、取り上げられますね。。
軍隊的ですが、でも子供の健康にはいいと思います。
夜中の12時までダンスパーティーをしている
→これは超楽しかったなー。みんなで夜中まで汗だくで
「マカレナ」踊ってましたから。
こういうやつ
↓
すごいいい運動です。
「修学旅行で夜中の12時までダンスパーティーをしている」
とか日本の小学校ではありえません。
ふと、私が日本の小学校の修学旅行の引率で
9時消灯後、何度も何度も各部屋を回って
「寝なさい。寝なさい。」
と言っていたことを思い出しました・・・・
もう、ワクワクしすぎて寝れないよねー。
逆にこのくらい、夜中まで踊って疲れさせたら
バタンと寝るかもしれない・・・・
夕食は正装
→人数の少ない私立の学校だったせいか、夕食は正装で。と言われていました。
でも、まぁちょっと気取ったワンピースと男の子はスーツ的な服
お父さんの革靴借りてきている子がいて、面白かった。
フランス料理といっても、やはり子供が泊まる宿・・・・
そのくらいのレベルでした。デザートはスーパーで売っているプリンだし。
私からすると「こんな程度で正装って、ちょっと気取ってやがる・・・」って
感じでした。
ちなみにこの修学旅行で、いちばーーん驚いたのが
ランチのサンドウィッチをみんなで公園で食べていた時、
先生やその他の職員の人たちが
「ねぇ、千友もワイン飲まない?」
とすすめてきたことです。
「えっーーーーーーー、修学旅行で子供達の前で、先生がワイン!!」
残念ながら、これは日本では新聞に載りますね・・・・
「小学校の教員、修学旅行中の昼食で飲酒!」とかね・・・
ということでまだまだ色々なことがあった、イギリスでの小学校。
一生の思い出です。そしてイギリスは私の故郷。
どちらがいいとか悪いとかでは全然ありません。
「自由で、いい加減」なイギリスと
「管理的で、きちんとしている」日本。
このたまげたエピソードだけでも、この小学生たちが
環境の影響を受けて、
大人になった時に、どうなっているのか
なんとなく想像できるでしょう。
まさに、学校=社会の縮図ですね。
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上原千友
瞑想インストラクター・人材育成トレーナー(体験型ワークショップやっています!)・早稲田大学非常勤講師
小学校の教員後、法人向け研修会社でコンテンツ開発、インストラクターをする。
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